同じ事象でも、人によって見方や受け取り方が違う心理現象を「リフレーミング効果」と言います。

例えば、夏休みが3日残っている時、悲観的に「あと3日しかない」と感じる人と、楽天的に「もう3日もある」と感じる人がいます。

リフレーミング効果とはこのように、物事を捉える枠組み(認識)を変えることで、ある角度で見たら長所になったり、短所になったりします。

例えば、あなたが車をぶつけてしまい、見積を取ったら「5万円」だったとします。
高いと感じるでしょうか?安いと感じるでしょうか?

では、次のような見積ならどうでしょう?

  • 入社1年目の修理工が行う、そこそこの修理 「1万円」
  • 5年目の修理工の行う、支障のない修理 「2万5千円」
  • 40年目のベテランが行う、完璧な修理 「5万円」

これだと価値が伝わりますので、お客さんは5万円払うことの意識が変わります。
リフレーミング効果の応用です。

お客さんに板金修理の価値と、値段が上がるのにはちゃんと理由があることを違う枠組みで伝えているワケです。

実はこのメニュー、私の師匠の谷田貝さん(栃木県で車の板金修理工場をしている社長さん)のものです。

通常、板金修理の見積りは修理工の経験に関係なく誰がやっても値段は一緒で作ります。
でもそれだと業界間(お店間)の値引き競争になってしまいます。

でも、谷田貝さんのリフレーミング効果を応用したメニューでは、価格競争は起きません。
それどころか大人気になっているのです。

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